塩漬け状態の現物株を保証金に?

株を買うということは、その企業のオーナーの一人になるということです。その際、企業からは「あなたは私たちのスポンサー=株主です」という証明書が発行されるわけですが、これが「有価証券」です。現物株というのは有価証券そのものを意味することでもあります。もちろんその他の投資もしているのであれば、債権や投資信託などにも有価証券が発行されます。


信用取引には保証金が必要

現物株を売買して取引する現物取引とは別に、株取引では「信用取引」という方法もあります。信用取引では投資家の資産や資金を担保として、手持ちの資産以上の大きな取引を実現できるメリットがあります。さてこの担保、すなわち取引の保証金となるものには、現物株も対象となります。


現物株を保証金にすることができる

信用取引では自身が持っている有価証券(現物株)を、代用有価証券として「信用取引の保証金」とすることができます。その場合、所有している現物株の価値は80%の評価額となります。「現物株はお金と同じく価値があるので担保になるが、その価値は変動するのが常なので、株価の評価は8割として換算します。」ということです。100万の株なら80万円の保証金として認められるわけですね。 現物株だけではなく、債券や投資信託なども代用有価証券として保証金にすることが可能です。(※各証券会社によって定義が違うので確認は必要です。)


なぜ所有している現物株の価値が下げられてしまうのか?

これは株の価値が変わるリスクが影響しています。相場が一気に下がり現物株の価値も下落してしまった場合について考えてみましょう。100万円の株価が急落し80万円になったとします。ということは、この時点で80万円だった保証金が64万円の価値に下がるわけです。(80万円の80%) 損失は16万円。これを保証金維持率を求める式にあてはめると以下のようになります。

現時点の保証金64万円-損失16万円(=48万円) ÷元の保証金80万円×100=60%
証券会社によってこの最低保証金維持率という割合が決められていますが、一般的にはだいたい20%から30%となっています。信用取引ですから、保証金維持率が規定よりも下がることになれば強制的に追証(追加で担保を求められる)となります。


現物株を保証金にすることのリスクを知っておく

上記の例ではレバレッジなしの信用取引ですが、実際にはレバレッジをかけて大きな取引に臨みたいという方もいるでしょう。長期間眠っている現物株を保証金にして再利用、という考えは悪くありませんが 、株を保証金にするということは大きなリスクもはらんでいるということを忘れないようにしましょう。